判定日の結果を受け止めるのに、時間がかかって当然です
体外受精の判定日に陰性の結果を聞いたとき、頭が真っ白になったり、帰り道の記憶がなかったり。そうした反応は珍しいことではありません。注射や通院を重ね、期待と不安のなかで待った結果だからこそ、そのショックは大きいものです。
悲しい、悔しい、何も感じない。どんな反応も「正常」です。すぐに気持ちを切り替えなければいけないということはありません。まずは、今の感情をそのまま感じる時間を自分に許してあげてください。
判定日当日〜数日間の過ごし方
結果を聞いた直後は、無理に普段通りの生活をしようとしなくて大丈夫です。可能であれば、判定日の午後は予定を入れずに空けておくと、気持ちの余白を持てます。
- 泣きたいときは泣く — 感情を抑え込むより、出してしまったほうが回復が早いという研究報告もあります
- 情報から距離を置く — 判定日直後に治療ブログやSNSを見ると、比較してしまいがちです。数日間は意識的に離れてみてください
- 身体を休める — ホルモン剤の影響が残っている時期です。十分な睡眠と、消化の良い食事を心がけてください
「何もしない日」を意識的につくることも、立派なセルフケアです。
パートナーとの過ごし方
陰性の結果を受けたとき、パートナーとの間に温度差を感じることがあります。身体的な負担が大きいのは主に治療を受けている側ですが、パートナーもまた、言葉にできない悲しみを抱えていることがあります。
このとき大切なのは、「一緒に悲しむ時間」を持つことです。解決策を話し合うのは、もう少しあとでも構いません。「つらかったね」「がんばったね」と、お互いの気持ちを認め合うだけで十分です。
もし会話が難しいと感じたら、同じ空間にいるだけでも構いません。沈黙も、ふたりの時間です。

次の治療に向けて — 焦らず準備する
気持ちが少し落ち着いてきたら、次のステップについて考える段階に入ります。ただし、結果が出た直後に重要な判断をする必要はありません。
次回の診察では、主治医に以下の点を確認してみてください。
- 今回の結果から読み取れること(胚の質、内膜の状態、ホルモン値など)
- 次の治療で変更できるポイント(薬のプロトコル、移植のタイミングなど)
- 次の採卵・移植までに必要な休息期間
「同じ方法を繰り返すのか、別のアプローチを試すのか」を主治医と一緒に検討することで、次の治療に対する見通しが立ちやすくなります。
「何回目で」という数字に振り回されない
「体外受精は○回目で成功した」という体験談を目にすることがあるかもしれません。しかし、治療の経過は一人ひとりまったく異なります。年齢、卵巣の状態、胚の質、子宮の環境。変数が多いからこそ、他の人の回数と自分を比べることにはあまり意味がありません。
日本産科婦人科学会のデータでは、体外受精の妊娠率は年齢や施設によって大きく幅があります。数字は参考にはなりますが、自分のケースは主治医と相談して判断するのが確実です。
一人で抱え込まないでください
陰性が続くと、「自分だけがうまくいかない」と孤立感を覚えることがあります。でも、同じ経験をしている方は、あなたが思っている以上にたくさんいます。
不妊治療専門のカウンセラー、ピアサポートグループ、NPO法人Fineの相談窓口など、気持ちを話せる場所は用意されています。「まだ相談するほどではない」と思う段階でも、話してみると気持ちが軽くなることがあります。
今回の結果は、あなたの価値を決めるものではありません。次の一歩を踏み出すかどうかも、休むかどうかも、あなたが決めていいことです。
